お肌や頭皮、髪の毛など、全身に使える化粧水として、さらに食用としても愛されている「ローズウォーター」。
ローズウォーターとは、バラの精油をつくるときに生成される芳香蒸留水のことで、古くからその美容効果が期待されてきました。
しかし日本ではまだまだ馴染みが薄く、それぞれの製品にどのような違いがあるのが分からないといった声も多いです。
一方私自身は、精油や蒸留水が大好きでアロマショップで働いていたことも。
肌が弱く、トラブルが起きやすい自分にとって「ローズウォーター」は手放せないアイテムになっています。
そこで本記事では、「ローズウォーター」とはいったい何なのか?その効果や使い方、デメリットまでを徹底解説!
さらに、おすすめのローズウォーターや、他社製品との比較も紹介します。
この内容を知れば、ローズウォーターの意外な活用方法や魅力が分かるはずです!

ローズウォーターは「芳香蒸留水」

ローズウォーターとは、バラの花びらが原料の精油(エッセンシャルオイル)の製造過程で得られる「芳香蒸留水(フローラルウォーター)」のこと。
バラの精油(オイル)を水蒸気蒸留法で抽出する際、“オイル”と“液体”に分かれるのですが、この液体部分がローズウォーターです。

つまり、精油製造で得られる副産物!


ローズウォーターには、バラに含まれる成分が優しく水に溶け出しているため、
古くからその美容効果が期待されており、食用や化粧水として使われています。
現在は香水に用いられる精油のバラ油を製造する際の副産物として作られる。
引用:バラ水
精油は、基本的に香りを楽しむもので、希釈しない限り肌につけることはできません。
一方、ローズウォーターは香りは弱いもののそのまま全身に使うことができるため、
優しい香りを楽しみながら、美容効果が得られるといった便利なアイテムです。




ローズウォーターの効果って?


ローズウォーターは、バラの花びらを水蒸気蒸留することで得られる天然の芳香水です。
原料のローズには多くの種類がありますが、ローズウォーターが得られるのは、「ダマスクローズ(Rosa damascena))」という品種であり、
そのダマスクローズから水蒸気蒸留法で得られる精油(ローズ・オットー)と同じような成分が、ローズウォーターにも含まれています。


その主要成分は、シトロネロール、ゲラ二オール、ネロール、リナロール、フェネチルアルコールなどであり、
ローズウォーターには、香りによるリラックス効果だけでなく、
肌の清浄化、引き締め、冷却、鎮静、保湿などの様々な効果が期待されています。
2000年以降ローズに関する研究報告が増加しており、抗菌・抗真菌作用、抗炎症作用、抗ストレス作用、女性ホルモンに対する作用、抗酸化作用、皮膚バリアに対する作用、抗腫瘍作用等が報告されている。
引用:ローズの薬理作用
●天然のバラが持つ抗菌性を生かした肌にやさしいローションです。
引用:製品について
● お肌を清浄にし、引き締め、潤いを与えます。
● 冷却効果もあり、紫外線を受け日焼けした肌と髪を冷やします。



季節の変わり目などストレス肌にもおすすめ!
ローズウォーターのデメリット


ローズウォーターには、香りによるリラックス効果や、多くの美容効果がありながら、
作用が優しく様々な肌質の方に使いやすいといったメリットがあります。
しかし一方で、いくつかデメリットも存在します。
その品質や選び方、使用する上で知っておきたいポイントをまとめました。
食品と化粧品の違い


ローズウォーターには、飲み物や料理に使える「食品」として販売されているものと、
スキンケア用の「化粧品」として売られているものがあります。
「食品」として販売されているものでも、蒸留水のみでつくられている場合は、肌にも使用できることが多いです。
ただし、食用のローズウォーターは化粧品に比べて賞味期限が短かいことがあるので、まとめ買いなどには注意が必要。
私が食用でよく使っている、Key Brandの『ローズウオーター』は1年くらいの賞味期限ものもが多いです。
高温多湿を避けた常温保存が可能なので、取り扱いも化粧品と全く同じ。
ネットでは何故かあまり人気はありませんが、価格も安いのでコットンパックなどでたっぷり使いたい時にも便利です。






混ぜ物のないローズウォーター


市販のローズウォーターには、防腐剤や香料など蒸留水以外の成分が含まれている製品があります。
しかし、天然ローズの効果をなるべく取り入れたいなら、芳香蒸留水100%のローズウォーターがおすすめです。
配合成分には「バラ花水」や「ローズウォーター」または、「バラ、水」などと書かれたものを選びましょう。


芳香蒸留水100%のものは、バラのもつ抗菌性によって防腐効果を保っています。
とくに肌が弱い方や、子供や家族でシェアしたい場合は、このような無添加の製品がおすすめです。




香りが優しい


ローズウォーターの香りは、精油(エッセンシャルオイル)とは違い、空気になじむとても優しいアロマです。
そのため、香水感覚で使おうとしていたら期待外れかもしれません。
特に、天然100%のローズウォーターの香り成分は揮発性があり、空気に触れると徐々に香りが薄くなっていきます。
逆にいえば、変に残らないので出先でも使いやすいメリットはありますが、
香りをメインで楽しみたいなら精油(エッセンシャルオイル)がおすすめです。


保湿力が弱い


ローズウォーターは、非常にすっきりとした使用感でべたつきません。
しかし保湿力は弱く、大人の肌にはやや物足りないと感じる方が多いかもしれません。
そのためどちらかと言えば、お風呂上がりの一時的なケアや導入化粧水としての使用、
また冷却作用があるので紫外線ダメージを受けた肌のケアに適しています。
メインの化粧水として使う場合は、使用後にオイルやクリームなどで保湿するのがおすすです。
ローズウォーターはどこで買える?


ローズウォーターの原料となる「ダマスクローズ」の主な原産地は、ブルガリア、トルコ、モロッコなどであり、
日本ではまだまだ馴染みが薄く、取り扱いショップも限られてきます。
市販では雑貨屋、ドラックストア、輸入食品のお店などで取り扱いがありますが、数はそこまで多くありません。
通販なら、“Amazon”や“楽天市場”といった大手通販サイトや、
“iHerb(アイハーブ)
全身に使える化粧水ですので気になった方は、ぜひ試してみてください。




おすすめローズウォーター2選!


おすすめの「ローズウォーター」を2つ紹介します。
どちらも、天然100%の芳香蒸留水。一つ目は化粧品として販売されているブルガリア産のローズウォーター。
二つ目はインド産で食用グレードのローズウォーターです。
ブルガリアローズジャパン・ダマスクローズウォーター


ブルガリアローズジャパンの『ダマスクローズウォーター』は、顔や頭皮、髪の毛など、全身に使える化粧水です。
使われているのは、ブルガリア産の「バラの花びら」と「天然水」のみ。蒸留所からそのままボトリングされた天然100%の芳香蒸留水です。
品質基準の厳しい「ブルガリア国立バラ研究所」の認定を受けた製品で、
バラのもつ抗菌作用によって品質を保っているため、防腐剤などの余計な成分は含まれていません。
肌なじみがよく、ほどよい保湿感があるので、洗顔後やお風呂上がりにワンプシュしたり、
導入化粧水として、メインのお手入れ前に使うのにもおすすめです。
とくにローズウォータは冷却作用があるので、紫外線ダメージを受けた肌や頭皮を冷やすのにもぴったりです。



意外と少ないスプレータイプ!


ただし“香り”については、ハーブ感のある優しいアロマで、
バラをイメージとした甘い香りを想像していたなら物足りなく感じるかもしれません。



80ml・200ml・500mlの3種類!






KEY BRAND・ローズウォーター(食用)


KEY BRANDの『ローズウォーター』は、インド原産の食用・芳香蒸留水です。
食用ですが、成分は芳香蒸留水のみ。それ以外は含まれていませんので、使用感は一般的なローズ水と同じようにべたつきません。
そのため、普段の化粧水としてはもちろん、髪や頭皮、紫外線ダメージ後のほてった身体など、全身にお使いいただけます。


香りは、優しい甘みを含んだフレーバー。やや桃の香りにも似ています。
ブルガリアローズジャパンのフレッシュな香りに比べると、こちらの方がイメージ通りのバラの香りに近いかもしれません。
そのため、心地よい香りも楽しみたい方、コットンパックなどで夜のリラックスタイムに活用したい方にもおすすめです。
しかし化粧水として使うには、明らかなデメリットがあります。
それはボトルの口が大きいこと。そのまま使うと高確率でこぼします。笑


そのため、化粧品用のスプレーボトルなどに移し替えて使うのがおすすめ。価格も安いのでたっぷり使えて便利です。



お菓子や飲み物にも使える!


人気ブランドとの比較


ローズウォーターを販売しているメーカーの中から、特に人気の商品を比較してみました。
一つ目は、イタリアの有名ブランド「サンタ・マリア・ノヴェッラ」、
二つ目は、アロマ好きには有名な「生活の木」のフローラルウォーターです。
【比較1】サンタ・マリア・ノヴェッラとの違い
サンタ・マリア・ノヴェッラはイタリアの老舗ブランド。『ローズウォーター』は気品あふれる香りが魅力の化粧水です。
顔やボディなど全身に使えますが、成分を確認すると天然のみの蒸留水ではなさそうです。
水、香料、ベンジルアルコール、ソルビン酸K、クエン酸 ※配合成分は更新される場合があります。最新の情報はパッケージに記載されている内容をご確認ください。
引用:ローズウォーター
成分の中にはダマスクローズの蒸留水も含まれているようですが、ほかの香料や防腐剤も入っています。
そのためブランドが好きな方、香りをメインで楽しみたい方には適していますが、
天然バラ水の効果を試したい方、肌が弱い方やお子さんなどに使用される場合は、注意が必要です。
Qoo10:サンタマリアノヴェッラローズウォーター
コスメ通販サイト【比較2】生活の木との違い
生活の木の『ローズダマスク フローラルウォーター』は、甘く華やかな香りが特徴の化粧水。
天然の蒸留水に加えて、防腐剤としてフェノキシエタノールが含まれていますが、それ以外の成分は含まれていません。
ボトル入りのためコットンパックに使いたい場合や、手づくり化粧品の基材として使うのに便利です。
ダマスクバラ花水(ローズダマスクウォーター)、フェノキシエタノール
引用:ローズダマスク フローラルウォーター/Rose damask



100mlと200mlの2タイプ!
まとめ:天然のやさしい作用と使いやすさが魅力♪


ローズウォーターは、その多様な美容効果と使いやすさから、多くの人に愛されています。
またその豊かな香りでスキンケアをしながら、リラックス効果も得られることでしょう。
しかし市販には様々なローズウォーターが発売されていて、「芳香蒸留水」以外の成分が含まれているものも少なくありません。
本来の天然バラの効果を期待している方は、成分に「バラ水」のみが表示されている無添加の製品を選ぶのがおすすめ。
夏の紫外線によるダメージ肌、季節の変わり目の揺らぎ肌、仕事合間のリフレッシュや化粧直しなど、
多くの場面で使える、とってもおすすめのアイテムです!



